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以常見我故 而生恣心 放逸著五欲 堕於悪道中 我常知衆生 行道不行道 随応所可度 為説種種法 毎自作是念 以何令衆生 得入無上道 速成就仏身          南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経。


by eco_eco69

小説『創価学会崩壊(5)』 (2ちゃんねる)


第三章~決別(1)~


東京で初めて雪が降ったその日
創価学会の前会長、 秋月栄一は、博多へ向かう新幹線の中にいた。
総九州長として、福岡に赴任するためである。

家族は、東京に残した。彼らにも世界がある。
まるで菅原道真だな と 思った。
―「主なきとて 春を忘れな」 か・・・・

来週、「週刊文秋」が発売される。 栄一のコメントがのっているはずだ。
昔なじみの記者に、ずいぶん飲まされた。
だが、自分の本音は言わなかった。あくまで、学会員の声のつもりだった。
「秋月先生、次はもっと、誰も知らないようなこと、お願いしますよ」
記者の声が、頭にこびりついて離れない。

誰も知らないこと・・・・

学会において、栄一のおそらく知らないことはない。
腹田はもちろん、伸一さえ知ららないことも、彼は知っている。

『第三代会長』が誰であるべきだったか、ということも・・・



1958年4月・・・・
恩師、戸田城聖先生が亡くなる直前、栄一はその病床に呼びだされた。
戸田先生の好きだった桜が、満開だった。

「栄一、あとは頼むよ」
戸田先生は目を閉じたままベットの中からつぶやいた。
―「なに、弱気になってらっしゃるんですか、先生」
「弱気じゃない」 戸田は、はっきりいった。

「栄一、わしは弱気じゃない」
栄一は、その言葉に、恩師の覚悟のようなものを感じた。
「あとは、3代会長だ」

3代会長・・・・ 
それは戸田の愛弟子である 山本伸一だと考えられていた。
そのころすでに、山本を「先生」と呼ぶ会員が現れていた。

―「山本さん では ないのですか!?」
「なにいってるんだ、栄一」
栄一は緊張して、次の言葉を待った。
「3代会長は、お前だ、栄一」

―「しかし・・・ 山本さんを押す者も多いようですが」
「伸一はダメだ。」 戸田は上半身を起こすと、栄一の肩を掴んだ。
「いいか、伸一じゃ ダメなんだ。 あいつは、学会を滅ぼす」
―「そんな・・・」
「それに、あいつは 在日朝鮮人だ。学会はいまや、大勢力だ。
 これが朝鮮人に支配されてみろ、この国を滅ぼす。
 それは、日蓮大上人様が固く戒められたことだ」

栄一は、山本伸一のことを考えた。
強烈な自己顕示欲。そして、カリスマ性。
そのどちらも、自分にはないものだった。

「栄一、伸一を止められるのは、お前だけだ」
―「しかし、私には重すぎる荷です・・・」  栄一はためらいがちにいった。
「お前なら大丈夫だ、栄一」
戸田は無邪気な子供のような笑顔でそういった。
「それに・・・」と、言葉を続けた。
「伸一や幹部たちにもよく言っておくよ。
 あいつらもよくよくいえばわかってくれるさ」


師が亡くなるやいなや、山本伸一はすぐさま権力を掌握した。
「3代会長を栄一に・・・」という戸田の言葉を
彼が聞いていたのかどうか、それはわからない。

だが、栄一は 伸一の行動のはしはしに 自分への嫉妬を感じてきた。

戸田先生は、次代の後継者候補に自分の「城聖」からとって、
「城克」「城栄」「城継」という名前をくれたのかもしれない。
あれも、伸一の嫉妬にあって
すぐにもとの名前に戻すように 厳命された。

しかも、ヒステリックに・・・・

すぐに名前を栄一に戻した私は、なんとか伸一の怒りをかわしたが、
渡吾郎さんと、石川幸男さんは、拷問に近い迫害を受けた。
渡吾郎さんに嫁いだ松島美智子さんの場合は、四兄弟とも凄惨だった。

特に藤川一正に嫁いだ姉や 末弟に対する仕打ちは 何事だ?
兄弟家族みな 打ち首のような やり方ではないか!
あの うらみ方は 和を尊ぶ日本民族 では、ありえない
仕打ちの仕方だ。 やはり半島の血か?

あの うらみつらみの晴らし方は、会長になったあとの私に向かった。

伸一の失敗を 幹部総出で対応してるにもかかわらず、
すべて私ども の責任にして、自分は、何も悪くないと言う対応だ。

学会の歴史の捏造を小説「生命革命」や「若き日の日誌」でやるように
篠原善次郎命じて特別扱いしていたが、とんでもない虚栄男だ。
日蓮大聖人の命がけの戦い、また戸田先生をも裏切ってばかりだ。

「伸一や幹部たちにもよく言っておくよ。
 あいつらもよくよくいえば わかってくれるさ」という
先生の言葉をたがえて、大変な行動に出たなあ 伸一は・・・
それで、その後2年間も 学会では陰湿な権力闘争時代に入った。



・・・新幹線なかでの栄一の回想は続いた。

伸一は、学会の総務職を新設して 全権掌握に これ勤めていたなあ・・・
国籍の都合もあるとかで、
渡吾郎や渡美智子や石田継男などを国会議員に 追いやり
自分を会長に推す裏取引で 原山父夫と謀略をめぐらせていた。

あの原山の息子原山高志も、教学部長にさせたが
結局 伸一の実像を知って反旗を翻した。

そもそも、戸田先生は「学会は、参議院にだけ進出し
権力闘争の 衆議院には進出しない」と、言っていたではないか!
これも戸田先生を 裏切ってる。
以後も 戸田先生の言葉を捏造しては 自分のいいようにあやつる。

それにしても、伸一が「天下を取ろうと!」口癖のように言って
権力志向、上昇志向の 謀略家を自分の回りに集めて
会長簒奪の計略仲間にしたのだ。

今の学会も、あぶらぎった謀略家の巣になった。伸一の体質・体臭だ。

洸命党に送った太他・井下らも、他の奴らも謀略家が多い。
類は類を呼ぶ。
今回は、洸命党でも、閑崎追い落とし作戦の陰謀で
太他が代表の座を奪い取った。

すぐにロシアにいったのもわかる。
ロシア大統領も、裏舞台の出で似たもの同士だ。
イギリスで 反権力ロシア人2人暗殺されたが
私も気をつけなければいけない。
多くの学会とかかわった人が、変死・若死・自殺している状況だ。

それにしても・・・・ と栄一は思った。
福岡での仕事も ずいぶん大変になりそうだ。
もはや、権力亡者の巣窟となった 信濃町へ帰るつもりもない。
東京を追放された時
「田舎に骨を埋めるのもいいか・・・」とさえ思った。

だが、九州では近年、宗門勢力が拡大している。
宗門とは伸一の工作によって断絶状態になっているが、
彼らはすでに 自分たちでの布教を拡大し、特に九州に力を入れている。
もはやどうでもいいような気がしないでもないが、
なにか行動をしたふりでもしないと東京の家族が心配だ。

それに、来年の参院選もある。
福岡には自民党の山下拓がいる。
変態副総裁と呼ばれる彼は、おそらく私に協力を求めるだろう。
だが、婦人部は・・・
前回は浜三津を動員してかろうじて当選させたが、
おそらく次は来てくれないだろう。
山下の自民党に、はたして婦人部が協力してくれるかどうか・・・


新幹線は、すべるよう滑らかに夕焼けに染まる博多駅に着いた。
九州の副会長職にある数名が、ホームに待っていた。

「お出迎え、ご苦労様です」
栄一は、今後自分の下で働く(はずの) 彼らをまず労った。

―「総九州長、今日はもう遅くなりましたので
  博多にて宿をご用意しております」
「遅い??」

栄一は不審そうな顔をした。 まだ日は沈んでいない・・・



小田原駅のホームに竹人元委員長の老いた姿があった。

一挙手一投足、何をしても それをネタに罵倒される身
今日も学会の回し者が自分を つけ回しているのでは ないか?
 ・・・と考えがよぎる。

学会からの中傷を気にする自分ではない
泥棒と呼ばれようが、畜生と呼ばれようが、今の自分には関係ない。
あの狂人、山本伸一が 生きている限り、学会の何が変わるというのだ。

だが、今日は学会の関係者に追いかけられては困る
隠密に動くと先方と約束しているからだ。
電車がホームから遠ざかった。
立ち食いそば屋でそばを半分ほどすすった竹人は、
人影が ホームからほとんど消えた頃合いを見て、改札口を出た。

「竹人先生、お待ちしていました」
中肉中背の中年男が小声で竹人に話しかけた。
竹人は小さくうなずいてハイヤーに乗り込み
御殿場の近くにある邸宅へ向かった。
ある戦後にフィクサーと呼ばれた
大物右翼の一人が 建てた別荘の一つで、
現在は財閥系商社の保有となり、名義上は保養所となっている。

既に政界や宗教界・・・ いや俗世間に関心がない竹人ではあるが
今回の件に関しては乞われれば 行かねばならぬ義理と事情があった。
竹人を乗せたハイヤーは鬱蒼とした森の中へ消えた。

目つきが鋭い、ダークスーツに身を包んだSPと思われる男たちが
敷地内の要所を警護している。

―「お気になされないように」
「うん? 」  竹人元委員長は言った。
―「その…警護は必要があってのことで、お気になさらないようにと」
中年男は子供か認知症の老人に言うように繰り返した。

「いや、別にそんな…ただ」
―「ただ?」
「あ、まあ、そうまでも警戒する必要があるのかと思ってな」
―「そりゃあもう、できるなら自衛隊に出動を要請したぐらいですよ」
中年の男は言った。

「まさか、やくざじゃないんだから・・・・ 
 御殿場には、自衛隊の上富士演習林や富士大石寺も遠くないけど
 何かあったのですか?」

客人用の寝室に案内され荷物を置いて
使用人が運んできた紅茶をに口を付け 一息ついた。

窓からは広い庭が見える
どこまでが敷地で どこからが自然林なのか
警備の人間は目立って見える数は少ない
しかし殺気のような気配が満ちている。
窓ガラスが防弾で有ることにも気が付いた。

竹人も要人として警護を受けた経験は数多い。
しかし、この異様な雰囲気は経験のない種類のものである。

田野中首相の名代として交渉の根回しのために、
中国へ飛んだ時のことを思い出す。
あの時も 極右、極左のテロを警戒して厳重な警備が行われていた。
だがこのような異様な雰囲気は無かった。

やがて、使いの者が来た。
「会長は茶室でお待ちになっています。
 茶室までは私がご案内いたしますのでお越し願えますか?」
本館と徒歩で10分ほど離れた所に茶室はあった。
少なくとも見た目は単なる茶室であるようだ。

「ご足労おかけしました
 今日は竹人先生とお会いいただきたい方がおりまして。」

竹入は紹介された男の顔を見て唖然とした。

驚きのあまり声が出ない。
まさかこの人物と会うことに なるとは・・・

それに今は何の権力も財力も無い隠居の身にある自分に
一体何の用事が有っての事か?
相手の意図が全く読めない。竹人の前方に座るその人物は・・・



「いったい、どこへ行こうって言うんですか?」
栄一は、運転席と助手席の男たちに尋ねた。
彼を乗せたハイヤーは福岡市街を離れ、どんどん郊外へと向かっていく。

「宿舎は中央区にあるって聞いているんですが・・・
 それに、まずは会館の方にいって引き継ぎをしたい」
栄一は、胸騒ぎがした。

「秋月先生」と、男の一人が言った。
学会内で先生と呼ばれるのは、『3代会長』だけだ。

―「ご心配なく。この少し先に座敷を取っていますから」 沈黙があった。

栄一は、いった。 「誰に、言われた?」
男たちは黙っていた。 「誰の指図だ。山本さんか?」
運転手が口を開いた。
―「残念ながら、山本伸一氏ではありません。秋月先生」
「それでは、共産党員か。それとも宗門か?」
―「学会員ですよ、私たちは」
じゃあ、いったい君たちは何なのだ? ・・・と、いおうとした時
体に 鈍い痛みが走った。

いったい何処に隠れていたのか、二人の男が両サイドから
栄一を押さえつけ、口にハンケチを押しつける。
クロロホルムだ! 栄一は感じた。

―「秋月先生、お許し下さい。 あなたが武道の達人であることを、
  私たちは存じているのでね」
もがいても、意識が遠くなっていく。
―「ご安心下さい、これから少し遠くにお連れします。
  命を奪うつもりはありません」

男の一人がそこまで、いったとき 栄一の記憶は途切れた。
ハイヤーは速度を落とすことなく、国道を走り続けた。

「宿舎のほうの手配は? 」
―「大丈夫だ、信濃町のイヌが キャンキャン言い出す前には、
  すべてカタがつくことが条件だが・・・」
「それは、問題ないが…」
―「ないが? 」
「秋月先生ご自身が 信濃町に注進するなら
 俺たち全員が進退を それぞれ決めねばならん」
―「ふん…オレの親父は漁師でな、船があるんだ。
  重油をしこたま積んで 北朝鮮へでも行くさ」

やがて…ハイヤーは、山間の集落へとたどり着いた。

一軒だけの温泉旅館の駐車場には、
数台のリムジンや外車が止まっている
病院などで使われる、ストレッチャー
(病院ドラマなんかで出てくる、車輪のついたベット) が
手回しよく用意されている。
秋月はそのまま旅館へ運び込まれた。

もっとも、秋月を拉致した男たちが
「秋月を害する気持ちはない」ことは 明らかだった。
暗殺なり、身代金の要求なりなら こんな手間をかける必要はないのだ。

旅館の大宴会場には、スーツ姿の男たちが集まっていた。
もちろん、彼らの目的は宴会などではない。
コンパニオンのねーちゃんもいないが・・・

「どうだ?」
―「ああ、いや、医師(せんせい)の診察を受けている」
「まさか…」
―「いや、心配はいらんそうだ、それより秋月先生に…」

その瞬間、がらっとふすまが開いた。
白衣の医師と看護士に助けられて 秋月が廊下から大広間に入ってくる!


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by eco_eco69 | 2006-12-20 15:00 | 小説『創価学会、崩壊』